歩幅が極端に狭い歩き方が気になる80代男性。その②
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■2022/05/13
歩幅が極端に狭い歩き方が気になる80代男性。その②
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隔週で通って来られるようになった
例の80代の男性は
通ってくるのが実に嬉しそうで
いつもニコニコ顔である。
次第に全身が楽になってきている
からであろう。
ある時奥様が
「主人は水頭症なんです。
先生のG・Hで何とかなりませんか?」
と言った。
「水頭症ですか、
では頭を手術したことは
ないんですね?」
と私が訊ねる。
「手術はありませんし
水頭症の他に脳を患ったことは
ありません」と奥様が仰る。
「水頭症なら
何とかやってみましょう」
と答えながら
ご主人の
チョコチョコ歩きの原因が
脳からきているので
ないことを知った。
私はてっきり
頭の手術をしていて
それが原因で歩き方が
あんなふうになったのでは?
と思っていたのである。
水頭症は脳脊髄液調整を
することにして
ベッドに仰向けになっていただき
大腿部を調べてみる。
すると真ん中よりも
膝よりの辺りに
太いへこみが左右共にあった。
そのへこみを特殊な方法で
調整してあげる。
全ての施術が終わり、
ベッドから降りて
歩いていただく、
そうするとどうだろう。
ぎこちのなさは
残ってはいるものの
歩幅が明らかに
広くなっているではないか。
「歩けますね」
ご主人はいつも以上に
満面の笑顔になっている。
同時に声も大きくなっていた。
「奇跡ですね」
とそれを見ていた奥様。
西洋医学的に考えると
これは奇跡に思えるだろう。
しかし奇跡でも何でもない
ことなのである。
太腿にあった幅広いへこみは
ご主人がソファとか
椅子に座っている時
肘をついていたから
出来たものである。
これは大腿四頭筋が
へこんだものではなく
大腿骨がへこんでいるのである。
すなわち大腿骨全体が
変形したことになり
歩くのを困難にしていたのである。
骨は硬いものだと
思いがちであるが
そうではない。
圧迫の仕方によって
簡単にへこんだり
曲がりが生じてしまうのである。
この男性の場合は
それがチョコチョコ歩きの
原因となっていたのである。
こういうことは
西洋医学では
発想すらできないであろう。
この男性は3回同様の
施術を繰り返すことで
より自然に近い歩き方が
できるようになった。
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