腰痛がひどくて一人で歩けない60代中国人の女性

■2019/08/23 腰痛がひどくて一人で歩けない60代中国人の女性
その婦人は付添人に

抱きかかえられながら来院した。


腰から左脚の足裏まで痺れがひどく

一人で歩けないのだ。


痛めてから既に1ヶ月も経っており

整形外科ではヘルニアと診断されて

注射を何回か射たれたようだが

飲み薬も含めて

それ程効果がなかったらしい。


日本語があまり話せないようなので

介添人の通訳で

ある程度の状況を伺った後

取りあえずベッドに俯せになっていただく。


腰が浮き上がり

まともに俯せ状態になれない。

左寛骨が下がり過ぎているからだ。


左右の坐骨の高さを

比較してみると

左側が5㎝も下がっていた。

これは最悪の状態である。


注射をどこに射ったか知らないが

整形外科の先生達は

骨盤が歪むことを

全くご存知ないので

きっと見当違いの箇所に

注射をしていたのであろう。


この婦人には

まず、5㎝も下がっている

左寛骨の位置を調整しておいて

多裂筋を意識した

特別な骨盤矯正をする。

その後、坐骨の捩れを正しながら

左寛骨の後傾を調整する。

最後に脊椎矯正をして

全てを終わる。


ベッドから降り立って

歩いていただくと

何と!

普通に歩けるようになっている。


これには付添人も驚いている。


本人は部屋の中を歩き回りながら

安堵した表情になり

私に向かって親指を突き出した。

「あなたはナンバーワン」

という意味なのだろう。


今までに私は

多くの重症の腰痛患者さんを

診て来ているが

この婦人への施術結果が

最高レベルのものであったと思う。


この婦人は

1週間後に再来院されたが

2回の施術で全てを

終了することにした。

「先生、ありがとう」

と日本語で何度も

感謝の言葉をいいながら

彼女は帰って行った。


施術する私にとっては

国籍とか人種の違いは関係がない。

いつも最善を尽くし

いい結果が出た時に

嬉しく思うが

特別有頂天になったりはしない。






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